¥640,000(1台、1992年発売)
Matrix801 Series2の後継機にあたるフロア型スピーカーシステム。
低域にはポリマーコーンを用いた30cmコーン型ウーファーを2個搭載しています。
中域には12.6cmコーン型ミッドレンジを搭載しています。
振動板にはケブラーコーンを採用しています。この振動板ではケブラーの方向性を有した特殊な織りパターンによってコーン面上で共振キャンセルを起こし、耳障りな共振を抑えた自然な再生音を実現しています。
高域には2.6cmドーム型ツィーターを搭載しています。
このユニットでは低い粘性を持つ特殊な流体金属を用いることで特定の共振点をダンプしており、高域再生能力を高めるとともにパワーハンドリングを改善しています。これによりAPOCプロテクションが不要になり、リレー回路による影響を排除しています。
ネットワーク部には純鉄粒子をコアに用いたインダクターを採用しており、より低い歪率と高い解像力を実現しています。このインダクターは一般的なフェライトのインダクターよりもずっと高い飽和点を持っています。また、クロストークを最小に抑えるため、設置位置を調整しています。
さらにクロスオーバーボードは低域と中高域間を分割することで相互干渉を排除しています。
その他の改善点として、スコーカーとツィーター間に独立してリターンシグナル導路(25周年記念Limited Editionにつけられたもの)が取り付けられています。
エンクロージャーにはバスレフ方式を採用しています。
内部はマトリックスキャビネット構造を採用しており、キャビネットの共鳴を排除してウーファーキャビネットによるカラーレーションを排除しています。また、ミッドレンジドライバー部は特殊ファイバー製エンクロージャーを採用することで共鳴を排除しています。
ウーファーエンクロージャーとミッドレンジ部の整合性を高めるため、この2つのブロックはしっかりと密着されています。さらに、この2つのブロック間のXLRコネクターを排除することでより正確な信号フローを実現しています。
外観の仕上げにはウォルナットとブラックアッシュの2種類のバリエーションがありました。
方式 | 3ウェイ・3スピーカー・バスレフ方式・フロア型 |
使用ユニット |
低域用:30cmコーン型 中域用:12.6cmコーン型 高域用:2.6cmドーム型 |
周波数特性 |
20Hz~20kHz ±2dB(フリーフィールド) 17.5Hz~25kHz -6dB |
拡散性 |
20Hz~15kHz 縦方向±1dB 10度以上 横方向+0 -3dB 60度以上 |
歪率 |
1m、95dB セカンド・ハーモニック 1.5%以下(20Hz~100Hz) 0.5%以下(100Hz~20kHz) サードハーモニック 0.5%以下(20Hz~20kHz) |
インピーダンス | 8Ω |
パワーハンドリング | 100W~600W |
出力音圧レベル | 87dB/2.83V/m |
クロスオーバー周波数 | 380Hz、3kHz |
外形寸法 | 幅432x高さ1,008x奥行560mm |
重量 | 54kg |